大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和33(オ)267 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人玉井潤次の上告理由第一点について。

しかし当事者の自白した事実が真実に合致しないことの証明のある限り、右自白

は錯誤に出でたものと認めることができ、自白の取消として有効であることは、当

裁判所の判例(昭和二四年(オ)第二一九号、同二五年七月一一日第三小法廷判決、

昭和二五年(オ)第三七六号、同二八年一〇月二〇日第三小法廷判決)とするとこ

ろである。原審判決は被上告人の本件自白は真実に反することが明らかであると認

定した上、右のように真実に非ざることを自白したのは、特別の事情の見るべきも

のなき本件においては、錯誤に基くものと推認せざるをえないと判示しているので

ある。そして本件記録によれば、右自白は第一審における昭和二八年一〇月一四日

午前一〇時の口頭弁論期日に法律にうとい素人である被上告人本人によつてなされ、

その取消は同審昭和二九年一一月九日午前一〇時の口頭弁論期日に訴訟代理人弁護

士によつてなされていることが明らかであるのみならず、他に右錯誤の推認を妨げ

るべき特別の事情の認められない本件にあつては、結局右錯誤の推認は相当である。

原審判決には所論の違法はなく、論旨は採るを得ない。�

同第二点について。

原審判決が自白した事実に反する事実として掲げた事実は原審判決挙示の各証拠

によつてこれを肯認することができ、右の事実関係のもとにあつては、当時の「大

善」の経営主体はE(旧名F)であつたと認めるのが相当である。所論は原審の適

法に認定した事実乃至証拠の取捨判断を非難するに帰し、採用するを得ない。

よつて民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとお

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り判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 池 田 克

裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

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